明星中学校・高等学校

文章正文
发布时间:2025-09-25 16:34

天高うして日月懸かり、地厚うして山河横はる。
日月の精、山河の霊、鍾まりてわが心に在り。
高き天と、厚き地と、人と対して三つとなる。
人無くしてそれなんの天ぞ。
人無くしてそれなんの地ぞ。
人の心の霊なるや、もつて鬼神を動かすべし。
人の心の妙なるや、もつて天地に参ずべし。
燦たるかの月と日と、遥かにわが心を照らす。
わが心の凝りて動くや、よく日月を貫くべし。
峨峨たる山、漫漫たる河、つねにわが心に通ふ。
わが心の遠く翔るや、よく山河を包むべし。
ただ六尺の肉身に限らるるわが心ならず。
ただ五十年の生涯に、盡きぬべきわが心ならず。
見よ、雲に色あり、花に香あり、聞け風に音あり、鳥に聲あり。
この中に生を託したる、われ人にこの心あり。
至大志剛はこれ心力、志玄志妙はこれ心霊。
ただこの心があるが故に、われ人は至上志尊なり。
それ眼前の小天地は、離合聚散常ならず。
われとわが身とこころとを、この中にのみ限るものは、天なる日月の精を見ず、地なる山河の霊を知らず。
その精と霊とを鍾めたる、わが尊さをわれと悟らず。
眼にさへぎる影を拂へ、耳に塞がる塵を去れ。
その影消え、その塵絶え、心はすみて鏡の如く。
湛然として淵の如くば、かの小天地に限られし、きのふのわれを外にして、至上至尊のわれあるを知らむ。

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